2025年末の急落からイーサリアム(ETH)は回復基調にある今、機関投資家の参入や技術アップグレードによって、新たな成長フェーズに突入しようとしています。
本記事では、イーサリアムの現在価格、チャート分析、将来性、そして日本国内での最適な購入方法まで、投資判断に必要なすべての情報を網羅的に解説します。
イーサリアムの現在価格とチャート分析
2026年1月の価格状況
2026年1月7日現在、イーサリアムは3,100ドルから3,300ドルのレンジで推移しています。この価格帯は、テクニカル分析の観点から極めて重要な局面にあります。
現在の主要価格帯
- 現在価格: 約3,249ドル(約48万円)
- 直近高値: 3,500ドル付近
- 重要サポート: 3,000ドル、2,800ドル
- 主要レジスタンス: 3,300ドル~3,500ドル
チャートが示す重要シグナル
長期トレンド:ダブルボトムの形成
週足・日足チャートで確認できる「ダブルボトム」(W字型の底打ちパターン)は、下落トレンドの終焉と上昇トレンドへの転換を示唆する強力なシグナルです。
2025年後半の急落局面で、2,000ドル~2,100ドル付近が2度にわたって強固なサポートとして機能しました。この価格帯は2024年のブレイクアウト前のレジスタンスであり、サポートへと転換した「ロールリバーサル」を形成しています。
短期的な攻防:200日移動平均線
現在、200日指数平滑移動平均線(200-EMA)が上値を抑える主要なレジスタンスとして機能しています。この水準を明確に上抜けできるかが、2026年第1四半期の最大の焦点です。
価格帯別の市場心理
| 価格帯 | テクニカルな意味 | 投資家の反応 |
|---|---|---|
| 3,900~4,000ドル | ダブルボトム完成後のターゲット | 利確売りが予想される心理的節目 |
| 3,300~3,500ドル | 現在の主要レジスタンス | 200日EMAと水平線が重なる重要分岐点 |
| 3,100~3,200ドル | 短期的なサポートゾーン | 押し目買いの第一候補 |
| 2,800~3,000ドル | 最終防衛ライン | 機関投資家の買い集めゾーン |
出来高とモメンタム
2026年1月初旬の上昇は、主に個人投資家(リテール)の成行買いによって牽引されています。一方で、大口投資家(クジラ)の追随がまだ完全ではないため、3,300ドルのレジスタンス突破には、ETFなどを通じた機関投資家マネーの再流入が不可欠です。
短期的なRSI(相対力指数)は「買われすぎ」の水準に達しつつあり、一時的に3,000ドル付近までの健全な調整が発生する可能性があります。ただし、これは上昇トレンドの中での一時的な休息と捉えるべきで、3,000ドルを明確に割り込まない限り、強気シナリオは維持されます。
2025年末の急落:何が起きたのか
2025年11月から12月にかけて発生したイーサリアムの急落は、多くの投資家に衝撃を与えました。しかし、この下落はファンダメンタルズ(基礎的価値)の毀損によるものではなく、市場構造とマクロ要因による一時的な調整でした。
急落の3つの主要因
1. マクロ経済政策の転換
2025年11月、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長によるタカ派的な発言が引き金となりました。市場が織り込んでいた12月の利下げ確率が96%から69%へと急低下し、「利下げによる流動性供給」を前提にポジションを構築していた投資家が一斉に撤退しました。
2. レバレッジの大量清算
急落の深刻さを増幅させたのが、過剰なレバレッジポジションの強制決済です。
2025年12月中旬には、わずか24時間で1億6,200万ドル(約240億円)規模のイーサリアム先物ポジションが強制決済されました。価格下落によってロングポジション(買い持ち)が強制決済され、それがさらなる売りを呼ぶ「負のスパイラル」が発生したのです。
3. タックス・ロス・ハーベスティング(節税売り)
年末特有の現象として、機関投資家による「タックス・ロス・ハーベスティング」が売り圧力を加速させました。これは、2025年にパフォーマンスが悪かった資産を一度売却し、損失を確定させることで、他の資産の利益と相殺し、税金を圧縮する手法です。
特に12月26日から30日にかけてこの動きが顕著に見られました。
急落から学ぶべき教訓
この急落劇は、イーサリアムの本質的な価値が損なわれたわけではないことを示しています。実際、2026年に入り売り圧力が一巡すると、市場は適正価格への回帰を開始しました。
むしろ、過剰なレバレッジのリスクと、マクロ経済指標への感応度の高さを再認識する機会となりました。
イーサリアムの将来性:技術革新が切り拓く未来
イーサリアムの真の価値は、継続的な技術革新にあります。2025年から2026年にかけて実装される重要なアップグレードが、今後の成長を支える基盤となります。
Fusakaアップグレード:L2経済圏の確立(2025年12月実装済み)
2025年12月3日に実装された「Fusaka(フサカ)」アップグレードは、イーサリアムの経済モデルに恒久的な変化をもたらしました。
主な改善点
レイヤー2のコスト劇的低下
Blob(ブロブ)容量の拡張と価格安定化メカニズムにより、ArbitrumやOptimism、Baseといった主要レイヤー2ネットワークのトランザクション手数料が40%~60%低下しました。これにより、DeFi(分散型金融)やGameFi(ブロックチェーンゲーム)の活動が活発化し、ユーザー体験が大幅に向上しています。
ETH焼却の加速
EIP-7918の導入により、Blob手数料に「最低価格」が設定されました。これにより、以前はほぼ無料であったBlob利用料が適正化され、Blob手数料によるETHの焼却量が劇的に増加しました。
これは、レイヤー2が普及すればするほどETHの希少性が高まる「Ultra Sound Money(超健全な貨幣)」のナラティブを強化するものです。つまり、ネットワークの利用が増えるほど、ETHの供給量が減少し、価値が高まる構造が確立されたのです。
Glamsterdamアップグレード:2026年の目玉(2026年Q2-Q3予定)
2026年第2四半期から第3四半期に予定されている次期ハードフォーク「Glamsterdam(グラムステルダム)」は、イーサリアムの分散性と検閲耐性を飛躍的に高めるものです。
主要機能と投資家へのメリット
ePBS(Enshrined Proposer-Builder Separation)
ブロック生成者と提案者の役割分離をプロトコルレベルで実装します。これにより、特定の強力なBuilderによる検閲や独占を防ぎ、ネットワークの公平性を保ちます。DeFi取引における公平な順序付けが期待され、MEV(Maximal Extractable Value)問題の緩和につながります。
Verkle Trees(ヴァークルツリー)
ステート(状態)管理のデータ構造を刷新し、証明サイズを縮小します。これにより「ステートレス・クライアント」が実現し、将来的にはスマートフォンでもノード運用が可能になります。バリデーターのハードウェア要件が下がることで、真の分散化へ近づきます。
PeerDAS 2.0
データ可用性サンプリングの改良により、レイヤー2のデータスループットを100MB/s以上に引き上げ、理論上10万TPS(秒間取引数)を目指す基盤となります。これは現在のVisa決済システムを遥かに超える処理能力です。
Single-Slot Finality(単一スロットファイナリティ)
現在約15分かかる取引の完全確定が約12秒に短縮されます。これにより、金融決済としての利便性がクレジットカード並みに向上し、実用性が大幅に高まります。
レイヤー2エコシステムの統合
2026年は、レイヤー2市場の「選別」の年となるでしょう。多くの小規模L2は流動性を維持できず淘汰され、活動はBase(Coinbase)、Arbitrum、Optimismなどの大手エコシステムに集約されると予測されています。
この統合はイーサリアムにとってポジティブです。流動性の断片化が解消され、主要L2がイーサリアム経済圏の強力な「ハブ」として機能することで、ETHの担保需要とガス需要が安定的かつ太くなるからです。
機関投資家の参入:ETFが変える市場構造
現物ETFを通じた機関投資家の資金流入は、イーサリアムの価格安定性と将来性を担保する重要な要素です。
BlackRockの圧倒的な存在感
BlackRockのイーサリアムETF(ETHA)は、2026年1月6日単日で1億9,770万ドルの純流入を記録しました。Grayscaleからの流出はあるものの、ネット(純額)ではプラス圏を維持しており、伝統的金融からの資金が底値を支える構図が鮮明になっています。
ステーキング需要の増加
機関投資家によるETHの買い増しとステーキングへの配分が増加しています。これは市場に出回る浮動株を減少させ、価格上昇圧力を高める「Supply Shock」(供給ショック)を引き起こす要因となります。
イーサリアムの将来価格予測:2026年以降のシナリオ
複数の専門機関やアナリストの予測、現在のファンダメンタルズとテクニカル指標を総合し、2026年から長期にわたる価格シナリオを提示します。
2026年の価格予測:3つのシナリオ
| シナリオ | 2026年末ターゲット | 前提条件 | 確率 |
|---|---|---|---|
| 強気シナリオ | 7,000~11,800ドル | Glamsterdamの成功、米国での規制明確化、日本での税制改正実現、L2利用の爆発的増加 | 30% |
| 基本シナリオ | 3,500~5,500ドル | ETFへの資金流入継続、マクロ経済の緩やかな回復、3,300ドルのレジスタンス突破 | 50% |
| 弱気シナリオ | 2,000~2,500ドル | インフレ再燃による利上げ、Solana等との競争激化、Glamsterdamの大幅遅延 | 20% |
強気シナリオ(7,000~11,800ドル)
このシナリオが実現するためには、複数の好材料が同時に揃う必要があります。
Glamsterdamアップグレードが予定通り成功し、Single-Slot Finalityによって決済速度が劇的に向上すれば、企業による決済インフラとしての採用が加速します。また、米国で包括的な暗号資産規制フレームワークが確立され、機関投資家の参入障壁が下がれば、ETFへの資金流入が倍増する可能性があります。
日本での税制改正(申告分離課税20%への移行)が実現すれば、国内投資家からの需要も大幅に増加するでしょう。
著名アナリストのTom Lee氏(Fundstrat)は、2026年初頭には7,000ドルから9,000ドルに達すると予測しています。
基本シナリオ(3,500~5,500ドル)
最も確率が高いこのシナリオでは、ETFを通じた機関投資家の資金流入が継続し、マクロ経済が緩やかに回復する前提です。
現在の主要レジスタンスである3,300ドルを突破し、4,000ドル付近まで上昇した後、一旦調整を挟みながら年末に向けて5,000ドル前後で着地するイメージです。
このシナリオは、過去の市場サイクルと技術アップグレードのインパクトを考慮した、堅実な成長予測です。
弱気シナリオ(2,000~2,500ドル)
このシナリオでは、世界的なインフレ再燃により各国中央銀行が再び利上げに転じ、リスク資産全般からの資金流出が発生します。
また、Solanaなどの競合ブロックチェーンがシェアを奪取し、イーサリアムの相対的な地位が低下する可能性も考慮しています。Glamsterdamアップグレードが技術的な問題で大幅に遅延すれば、市場の失望売りを招く恐れがあります。
ただし、2,800ドルの強固なサポートラインが存在するため、このラインを明確に下抜けない限り、パニック的な下落は限定的でしょう。
主要アナリストの見解
Tom Lee(Fundstrat): 2026年初頭には7,000ドルから9,000ドルに達すると予測。ファンダメンタルズは強固であり、価格下落は一時的なアノマリーであると主張しています。
Standard Chartered: 2028年末までに25,000ドルという超強気ターゲットを掲げており、2026年はその通過点として堅調な推移を予想しています。
慎重派: 構造的な売り圧力やSolanaとの競争激化を懸念し、史上最高値の更新には時間がかかるとの見方もあります。
2030年までの長期展望
2030年に向けた長期予測では、イーサリアムが「デジタル経済の基盤インフラ」として確立されることを前提に、さらに楽観的な価格帯が提示されています。
主要な予測機関は、2030年までに10,000ドルから25,000ドルのレンジを想定しており、年平均成長率(CAGR)は20%~35%と見込まれています。
競合との比較:SolanaやXRP
イーサリアムの価格を考える上で、競合ブロックチェーンとの比較は避けられません。
対Solana
Solanaは取引コストの安さ(0.001ドル以下)で優位性を持ち、MemeコインやDePIN(分散型物理インフラネットワーク)分野でシェアを伸ばしています。
しかし、Fusakaアップグレードによりイーサリアムのレイヤー2コストが低下したことで、その差は縮まりつつあります。また、機関投資家の「信頼性」という点では、ETF承認済みで長年の稼働実績を持つイーサリアムに一日の長があります。
対XRP
XRPはETF承認や国際決済における採用期待から2026年初頭に強い動きを見せていますが、イーサリアムは「プラットフォーム」としての汎用性とDeFi・NFT市場の厚みで差別化されています。
XRPが特定のユースケース(国際送金)に特化しているのに対し、イーサリアムはスマートコントラクトを基盤とした無限のアプリケーションを支えるエコシステムです。
日本でのイーサリアムの賢い買い方:取引所比較と購入戦略
日本国内でイーサリアムを購入する際、取引所の選び方で実質的なコストは大きく変わります。また、2026年度の税制改正の可能性も考慮した戦略が重要です。
「販売所」と「取引所」の違い:知らないと損をする
日本の暗号資産交換業者には、「販売所」と「取引所(板取引)」の2つの取引形態があります。
販売所
業者と直接売買する方式です。操作は簡単ですが、スプレッド(売値と買値の差)が3%~6%と非常に広く、実質的な手数料が高額になります。例えば、100万円分のイーサリアムを購入する場合、3万円~6万円が手数料として消えてしまう計算です。
投資目的では絶対に避けるべきです。
取引所(板取引)
ユーザー同士で売買する方式です。手数料は0.1%程度、あるいはマイナス手数料(メイカー手数料)の場合もあり、コストを劇的に抑えられます。100万円分の購入でも、手数料は1,000円程度です。
結論: イーサリアムを購入する際は、必ず「取引所(板取引)」サービスを提供している業者を選び、その機能を利用すべきです。
2026年版:おすすめ取引所ランキング
各社の手数料体系や特徴を比較し、目的に応じた最適な取引所を提案します。
第1位:GMOコイン
手数料: Maker -0.01% / Taker 0.05%
最強のコストパフォーマンスを誇ります。板取引の手数料が安いだけでなく、Maker注文(指値注文)なら手数料がマイナス、つまり取引するほど手数料がもらえる仕組みです。
日本円の即時入金・出金手数料も無料で、総合的なコストは業界最安水準です。初心者から上級者まで、すべての投資家に推奨できる取引所です。
第2位:Binance Japan
手数料: Maker 0.1% / Taker 0.1%
世界最大の取引所Binanceの日本法人です。流動性が高く、銘柄数も豊富です。BNB(バイナンスコイン)を保有することで手数料割引を受けられます。
現物取引だけでなく、将来的にデリバティブやステーキングなどの機能拡充が期待できるため、より高度な取引を目指す方に適しています。
第3位:bitbank
手数料: Maker 0.02% / Taker 0.12%
アルトコインの板取引に強みを持つ取引所です。イーサリアム以外の通貨も板取引したい場合に最適です。流動性が高く約定しやすいため、大口の取引にも対応できます。
参考:Coincheck
アプリの使いやすさは業界No.1で、初心者に人気がありますが、イーサリアムの板取引(取引所形式)は提供されていない場合があります(ビットコインのみ対応のケースが多い)。
購入コストを重視するなら、上記の3社に劣ります。ただし、初めての暗号資産購入で「まず少額を体験してみたい」という場合は、使いやすさを優先する選択肢もあります。
イーサリアム購入の5ステップ
ステップ1:口座開設
GMOコインやbitbankなどで口座を開設します。スマホでの本人確認(eKYC)を利用すれば、最短即日で取引を開始できます。
必要なものは、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類と、スマートフォンのみです。
ステップ2:日本円入金
ネット銀行(住信SBIネット銀行、楽天銀行など)からの「即時入金」を利用します。手数料無料でリアルタイムに反映されることが多く、最も効率的です。
銀行振込の場合も、多くの取引所が振込手数料を負担してくれます。
ステップ3:板取引画面へ移動
アプリやWebサイトで「販売所」ではなく、「取引所(現物取引)」を選択します。この選択を間違えると、高額なスプレッドを支払うことになるので注意してください。
ステップ4:注文を出す
「ETH/JPY」ペアを選び、「指値注文(Limit Order)」を出します。
現在の市場価格より少し安い価格を指定することで、Maker手数料(マイナス手数料)の恩恵を受けられる場合があります。急ぎでない場合は、指値注文で待つのが賢明です。
すぐに購入したい場合は「成行注文(Market Order)」を使いますが、Taker手数料がかかります。
ステップ5:保管または運用
長期保有の場合: LedgerやTrezorなどのハードウェアウォレットに移すことで、取引所のハッキングリスクから資産を守れます。
インカムゲインを得たい場合: 取引所のレンディングサービスやステーキングサービスを活用することで、保有しているだけで年利2%~5%程度の収益を得られます。
GMOコインやBinance Japanは、ステーキングサービスを提供しており、ETHを預けるだけで報酬が得られます。
2026年税制改正のインパクト:投資戦略を変える可能性
現在、日本の暗号資産税制は「雑所得(最大55%)」という非常に厳しいものですが、2026年度税制改正において「申告分離課税(一律20%)」への変更が議論されています。
改正の主なポイント
税率の一本化: 実現した場合、株やFXと同様に税率が20.315%となります。現在の最高税率55%と比較すると、大幅な負担軽減です。
損益通算と繰越控除: 過去3年間の損失繰越控除が可能になる案も含まれています。もし2025年の急落で損失を出している場合、確定申告をしておくことで、将来の利益と相殺できる可能性があります。
税制を考慮した投資戦略
改正が実現するまでは「長期保有(ガチホ)」し、売却のタイミングを税制改正後に合わせる戦略が合理的です。
特に、現在含み益がある場合、今売却すると最大55%の税金がかかりますが、改正後なら20%で済みます。この差は非常に大きく、売却を急ぐ必要がない限り、待つ価値があります。
投資戦略とリスク管理:2026年のイーサリアム投資
推奨投資戦略
中長期投資家向け:積立投資(ドルコスト平均法)
現在の価格帯(3,100~3,300ドル)は、中長期的な視点で見ると「蓄積(Accumulation)」に適した水準です。
しかし、短期的なボラティリティは依然として高いため、一括投資ではなく、毎月一定額を積み立てる「ドルコスト平均法」を推奨します。
例えば、月3万円を12ヶ月間積み立てることで、価格変動のリスクを分散しながらポジションを構築できます。GMOコインなどは、自動積立サービスを提供しているため、手間もかかりません。
積極投資家向け:レンジ戦略
テクニカル分析に自信がある方は、3,000ドル~3,300ドルのレンジで段階的に買い増し、3,500ドルを明確に上抜けたタイミングで追加購入する戦略が有効です。
ただし、レバレッジ取引は避けるべきです。2025年末の急落で見られたように、レバレッジは急激な清算リスクをはらんでいます。
ステーキングの活用
イーサリアムをステーキングすることで、年利3%~5%程度の報酬を得ながら、価格上昇を待つことができます。
GMOコインやBinance Japanでは、簡単にステーキングに参加でき、複利効果で資産を増やせます。特に税制改正を待つ長期保有者にとって、ステーキングは有効な戦略です。
主要なリスク要因
マクロ経済リスク
日本の金利政策: 日銀は2025年12月に利上げ(0.75%)を行い、さらなる金利正常化(1.00%への引き上げ)を示唆しています。円金利の上昇は「円キャリー取引」の巻き戻しを招き、リスク資産(暗号資産含む)への逆風となる可能性があります。
また、円高が進行すれば、ドル建てでETHが上昇しても、円建て価格の上昇幅は限定的になります。例えば、ETHが4,000ドルになっても、為替が1ドル=140円から130円に円高が進めば、円建て価格は56万円から52万円となり、実質的な利益は減少します。
米国の金融政策: FRBの利上げ再開や量的引き締め(QT)の継続は、流動性を減少させ、リスク資産全般の価格を押し下げる要因となります。
規制リスク
ステーキング規制: ステーキングに対する証券法適用の議論は、特に米国や欧州で依然として燻っています。Lidoなどのリキッドステーキングプロトコルへの規制強化は、イーサリアムのエコシステム全体に打撃を与える可能性があります。
税制の不確実性: 日本での申告分離課税への移行は期待されていますが、確定ではありません。改正が見送られた場合、国内投資家の参入ペースは鈍化するでしょう。
技術的リスク
アップグレードの遅延: Glamsterdamのような大規模アップグレードは、バグの発見などで延期されることが常です。予定通りの実装がなされない場合、市場の失望売りを招く恐れがあります。
過去にも、The Merge(マージ)やShanghai(上海)アップグレードは当初の予定から数ヶ月遅延しました。
セキュリティリスク: スマートコントラクトのバグやハッキングは、エコシステム全体への信頼を損なう可能性があります。特に、大規模なDeFiプロトコルでのエクスプロイト(脆弱性を突いた攻撃)は、ETH価格に直接的な影響を与えます。
競合リスク
Solanaの台頭: Solanaは低コスト・高速処理で市場シェアを拡大しています。特にMemeコインやNFT市場では、既にイーサリアムを上回る取引量を記録する日もあります。
新興ブロックチェーン: SuiやAptosなど、新世代のLayer 1ブロックチェーンが技術的優位性を武器に台頭してきています。イーサリアムが技術革新のペースを維持できなければ、相対的な地位が低下するリスクがあります。
リスク管理の5原則
1. 投資資金は余剰資金に限定する
暗号資産投資は高リスク・高リターンです。生活費や近い将来に必要な資金を投じることは避け、「最悪失っても生活に支障がない」資金のみで投資してください。
2. ポートフォリオの分散
イーサリアムだけでなく、ビットコインや他のアルトコイン、さらには株式や債券など、異なる資産クラスに分散投資することでリスクを低減できます。
一般的に、暗号資産への配分は総資産の5%~20%程度が推奨されます。
3. レバレッジ取引は避ける
2025年末の急落で明らかになったように、レバレッジ取引は急激な清算リスクをはらんでいます。現物取引に徹することで、最悪のシナリオ(資産がゼロになる)を回避できます。
4. 定期的なリバランス
価格が大きく上昇した際は、一部を利益確定し、下落時に買い増す「リバランス」を行うことで、リスクを管理しながら利益を確保できます。
例えば、当初100万円で購入したETHが200万円になった場合、50万円分を売却して元本を回収し、残りを「ハウスマネー(利益分)」として保有する戦略が有効です。
5. 情報収集と継続的な学習
暗号資産市場は急速に変化します。定期的に信頼できる情報源(Ethereum Foundation公式サイト、主要アナリストのレポート、ブロックチェーンエクスプローラー)をチェックし、最新のトレンドを把握してください。
結論:イーサリアムは今「買い」なのか?
2026年のイーサリアムは、投機的なフェーズから「デジタル経済の基盤インフラ」としての地位を確立するフェーズへと移行しています。
買いを支持する3つの理由
1. テクニカル的な強さ
3,300ドルブレイクを目前にしたダブルボトム形成は、テクニカル分析上、強力な買いシグナルです。2,000ドル台での二度の底打ちは、この価格帯に強固な需要があることを示しています。
2. ファンダメンタルズの改善
Fusakaアップグレードによるレイヤー2経済圏の確立と、2026年予定のGlamsterdamによる分散化の進展は、中長期的な価値向上を約束するものです。技術的な優位性は、競合との差別化要因となります。
3. 機関投資家の継続的な参入
ETFを通じた機関投資家の資金流入は、価格の下値を堅く支えています。BlackRockやFidelityといった大手金融機関が参入したことで、市場の成熟度は大きく向上しました。
投資判断のまとめ
中長期投資家(1年~5年)にとって、現在の価格帯(3,100~3,300ドル、円建て約45万~48万円)は「積極的な蓄積期」として捉えるべきです。
特に日本の投資家にとっては、税制改正という大きな追い風が期待できるため、今のうちに低コストな取引所(GMOコインやbitbank)でポジションを構築し、ステーキングで保有枚数を増やしながら法改正を待つ戦略が、リスク・リターンの観点から最も合理的です。
短期トレーダーにとっては、3,300ドルのレジスタンス突破を確認してからのエントリーが安全です。ただし、短期的なボラティリティは依然として高いため、適切なストップロス(損切りライン)の設定が不可欠です。
最後に:投資は自己責任で
本記事は、2026年1月時点での包括的な情報に基づいた分析ですが、暗号資産市場は予測不可能な要素も多く含みます。
どんなに綿密な分析も、将来を保証するものではありません。投資決定は必ずご自身の判断と責任において行い、余剰資金の範囲内で行ってください。
イーサリアムは、ブロックチェーン技術の最前線を走る革新的なプロジェクトです。その将来性に賭けるか否かは、あなた自身の信念と投資戦略次第です。
免責事項:本記事は情報提供のみを目的としており、金融アドバイスを意図したものではありません。暗号資産投資には価格変動リスク、流動性リスク、技術的リスクなど、高いリスクが伴います。投資により損失が発生する可能性があることを十分に理解した上で、ご自身の判断と責任において投資を行ってください。


