EUR/USDは2026年1月10日時点で1.16364付近で推移しており、2024年後半からの下落トレンドが継続している状況です。
複数の時間軸で分析した結果、短期的には下落圧力が強まっている一方、重要なサポートゾーンに接近しており、反発の可能性も視野に入れる必要があります。
本記事では、週足から1時間足までの詳細な分析を通じて、具体的なトレードシナリオを提示します。
週足分析
長期トレンドの確認:
最も広い時間軸のチャートを見ると、EUR/USDは2023年から2024年中盤にかけて1.05-1.12のレンジ相場を形成した後、2024年後半に1.15-1.20の高値圏まで上昇しました。しかし、2024年9月以降は明確な下落トレンドに転じており、現在は1.16台まで下落しています。
主要なサポート・レジスタンス:
- 重要レジスタンス:1.1900-1.2000ゾーン(2024年の高値圏、現在は遠い位置)
- 中期レジスタンス:1.1750-1.1800ゾーン(直近の下落トレンドでの戻り高値)
- 現在のサポート:1.1600-1.1650ゾーン(心理的節目、現在値付近)
- 強力なサポート:1.1400-1.1500ゾーン(2024年前半のレンジ上限、重要な底値候補)
長期トレンドライン:
2024年9月の高値から引ける下降トレンドラインが現在も有効で、価格はこのトレンドラインの下方で推移しています。また、一目均衡表の雲を見ると、価格は雲の下方にあり、中長期的な弱気相場を示唆しています。
RSI(週足相当):
RSIは50-60のレンジで推移しており、極端な買われ過ぎ・売られ過ぎゾーンには達していません。ただし、下向きの傾向が見られ、下落トレンドの継続を示唆しています。
日足分析
中期トレンドの状況:
日足チャートでは、2024年7月以降の下落トレンドが明確です。1.19台から1.16台まで下落し、現在は1.1650付近での横ばいから下落の動きを見せています。12月から1月にかけては、1.17台での短期的な戻りがありましたが、その後再び下落に転じています。
重要な価格帯:
- 直近レジスタンス:1.1700-1.1750ゾーン – この水準を明確に上抜けできるかが反転の鍵
- 現在のサポート①:1.1600-1.1650ゾーン – 心理的節目、現在攻防中
- 次のサポート②:1.1500-1.1550ゾーン – より深い調整の場合の候補
- 重要サポート:1.1400-1.1450ゾーン – このラインを割り込むと下落トレンドが加速する可能性
チャートパターン:
直近の値動きは、1.1650付近でのダブルボトムのような形状を形成しつつありますが、まだ確定していません。ネックライン(1.1700付近)を明確に上抜けた場合、短期的な反発が期待できます。
一目均衡表(日足):
価格は雲の下方で推移しており、中期的な弱気バイアスを示しています。転換線と基準線はともに下向きで、下落トレンドの継続を示唆しています。雲は上方にあり、強いレジスタンスとして機能する可能性があります。
EWL_LB(エリオット波動)インジケーター:
エリオット波動のインジケーターを見ると、現在は修正波の可能性があります。下落の勢いがやや弱まっており、短期的な反発局面に入る可能性も考えられます。
4時間足・1時間足分析
短期トレンドの構造:
4時間足では、1.1650付近でサポートされながらも、上値は1.1700付近で抑えられるタイトなレンジを形成しています。1時間足では、より細かい下降チャネルが確認でき、1.1750付近から1.1630付近への下落トレンドが継続中です。
直近の値動きの特徴:
- 1.1650付近で複数回下値を試すも、明確なブレイクダウンには至っていない
- 上値は1.1680-1.1700付近で抑えられており、上値の重さが目立つ
- ボラティリティはやや低下しており、次の大きな動きを待っている状態
エントリー候補となる価格帯:
- 下抜けシナリオ:1.1630円割れ後の戻り売り(1.1650円付近)
- 反発シナリオ:1.1700円突破後の押し目(1.1680円付近)
- レンジ戦略:1.1630円での買い、1.1700円での売り(リスク限定的)
短期サポート・レジスタンス:
- 即時レジスタンス:1.1680-1.1700
- 即時サポート:1.1630-1.1650
- 次のサポート:1.1600(心理的節目)
- 次のレジスタンス:1.1750(下降チャネル上限)
RSI(4時間足・1時間足):
RSIは30-40のレンジで推移しており、売られ過ぎゾーンに接近しています。これは短期的な反発の可能性を示唆していますが、明確な買いシグナルではありません。
RSI/一目均衡表/エリオット波動/移動平均線

RSI(相対力指数)
- 週足相当: 50-60で推移、下向き傾向で下落トレンド継続を示唆
- 日足: 40-50で推移、中立からやや弱気
- 4時間足・1時間足: 30-40で推移、売られ過ぎゾーンに接近、短期反発の可能性
ダイバージェンスの確認
1時間足レベルで、価格が安値を更新している一方、RSIは切り上げている可能性があります(ブリッシュ・ダイバージェンス)。これが確認された場合、短期的な反発のシグナルとなる可能性があります。ただし、現時点では確定的ではありません。
一目均衡表
全体的に価格は雲の下方で推移しており、弱気相場を示しています。転換線と基準線の関係を見ると、デッドクロス状態が継続しており、下落トレンドが維持されています。雲のねじれや転換線・基準線のクロスに注目が必要です。
EWL_LB(エリオット波動インジケーター)
波動の色分けを見ると、現在は修正波または新たな下落波の初期段階にある可能性があります。波動のカウントが難しい局面ですが、1.1650付近での底打ちから反発する場合、ABC修正波の完成が考えられます。
移動平均線(オレンジライン)
価格は主要な移動平均線の下方で推移しており、これらがレジスタンスとして機能しています。移動平均線の傾きは下向きで、下落トレンドの継続を示唆しています。
上昇シナリオ(反発シナリオ)
前提条件
EUR/USDが1.1630のサポートを維持し、1.1700を明確に上抜ける展開
想定エントリーゾーン
- プラン①: 1.1700のブレイクアウト確認後、1.1680-1.1690への押し目
- プラン②: 1.1630付近でのダブルボトム確認後の反発(より積極的、リスク高い)
損切りの目安
- プラン①の場合:1.1650割れ(約50pips)
- プラン②の場合:1.1600割れ(約30-50pips)
利確候補
- 第一目標:1.1750(下降チャネル上限、約70-80pips)
- 第二目標:1.1800(日足の戻り高値候補、約120-130pips)
- 第三目標:1.1850-1.1900(主要レジスタンスゾーン、約200pips)
シナリオ無効化の条件
- 1.1600を明確に下抜け、4時間足でクローズした場合
- 1.1550を割り込んだ場合、上昇シナリオは完全に無効となり、下落シナリオへ移行
根拠:
1時間足レベルでのブリッシュ・ダイバージェンスの可能性、1.1650付近での強いサポート、RSIの売られ過ぎゾーン接近が反発シナリオを支持します。また、ダブルボトム形成の可能性もあります。
下落シナリオ(継続シナリオ)
前提条件
EUR/USDが1.1630のサポートを下抜け、下落トレンドが継続する展開
想定エントリーゾーン
- プラン①: 1.1630の下抜け確認後、1.1650-1.1670への戻り売り
- プラン②: 1.1600のブレイク後、1.1620-1.1630への戻り売り(より確実性が高い)
損切りの目安
- プラン①の場合:1.1700超え(約50-70pips)
- プラン②の場合:1.1670超え(約50-70pips)
利確候補
- 第一目標:1.1550(次のサポートゾーン、約80-100pips)
- 第二目標:1.1500(心理的節目、約130-150pips)
- 第三目標:1.1400-1.1450(強力なサポートゾーン、約180-230pips)
シナリオ無効化の条件
- 1.1700を明確に上抜け、4時間足でクローズした場合
- 1.1750を突破した場合、下落シナリオは無効となり、上昇シナリオへ移行
根拠
週足・日足レベルでの下落トレンド継続、価格が一目均衡表の雲の下方維持、主要移動平均線が下向き、下降チャネル継続が下落シナリオを支持します。また、1.1650付近でのサポートが破られた場合、次のサポートまで急落する可能性があります。
総括とトレード上の注意点
EUR/USDは中長期的な下落トレンドの中にあり、短期的には1.1630-1.1700のタイトなレンジでの攻防が続いています。1.1630と1.1700が重要な分岐点となり、どちらを明確にブレイクするかで次の方向性が決まると考えられます。
トレーダーへの推奨事項
- 明確なブレイクアウトを待ってからエントリーすることでリスクを低減
- 両シナリオを想定し、損切りラインを厳守することが重要
- 経済指標(米雇用統計、ECB政策決定、インフレ指標など)のリリース前後は大きな変動に注意
- ポジションサイジングを適切に管理し、過度なレバレッジは避ける
- 現在のトレンドは下向きなので、上昇シナリオよりも下落シナリオの方が確率が高い可能性があることを認識する
追加の注意点
- 1.1650付近でのダブルボトム形成の可能性に注目
- RSIのダイバージェンスが確定した場合、短期的な反発の可能性が高まる
- 週足レベルでの重要サポート(1.1400-1.1500)までの距離を考慮すると、現在値からさらに200pips程度の下落余地がある
このレポートは教育・情報提供を目的としており、投資助言ではありません。実際のトレードは自己責任で行ってください。


