【2026年1月9日】米雇用統計(NFP)直前!ドル円157円突破後のトレード戦略|クロス円・ドルストレート全通貨ペア分析と来週の見通し

経済分析

  1. 本日(1/9)夜の重要経済指標カレンダー【重要度★★以上】
    1. 発表スケジュール一覧
    2. 同時発表のインパクト
  2. 市場概況:ドル全面高と円独歩安の背景分析
    1. 2.1 現在の為替市場トレンド
      1. ドル高の主要因
      2. 円安の主要因
    2. 2.2 リスク要因:日本政府の為替介入警戒
  3. 通貨ペア別テクニカル
    1. 3.1 クロス円通貨ペア分析
      1. EUR/JPY(ユーロ円)
      2. GBP/JPY(ポンド円)
      3. AUD/JPY(豪ドル円)
      4. NZD/JPY(NZドル円)
    2. 3.2 ドルストレート通貨ペア分析
      1. EUR/USD(ユーロドル)
      2. AUD/USD(豪ドル米ドル)
  4. 米雇用統計(NFP)の詳細予想と通貨ペア別戦略
    1. 4.1 各指標の市場コンセンサスと注目ポイント
      1. 非農業部門雇用者数(NFP)
      2. 平均時給(隠れた重要指標)
      3. 失業率
    2. 4.2 カナダ雇用統計の重要性
      1. 背景
      2. 3つのシナリオ
    3. 4.3 通貨ペア別NFP発表後トレード戦略
      1. ① USD/JPY(ドル円)戦略
      2. ② EUR/USD(ユーロドル)戦略
      3. ③ クロス円戦略
      4. ④ 豪ドル(AUD/USD, AUD/JPY)戦略
    4. 4.4 発表直後の値動きパターンと対処法
      1. 推奨対応
  5. 来週(1/12週)以降の展望とリスクシナリオ
    1. 5.1 来週の重要イベント
      1. 米消費者物価指数(CPI) 発表予定
      2. 日銀の動向と政府の為替政策
    2. 5.2 3つのメインシナリオ
      1. シナリオ①: 強気トレンド継続(確率50%)
      2. シナリオ②: 調整局面入り(確率30%)
      3. シナリオ③: 高値レンジ相場(確率20%)
    3. 5.3 長期的視点:2026年前半のドル円見通し
      1. 上昇シナリオ(メイン)
      2. 下落リスクシナリオ
  6. まとめ
    1. 最優位性の高い戦略
    2. リスク管理の絶対原則
      1. 1. ストップロスは必須
      2. 2. ポジションサイズの調整
      3. 3. 分散投資の実践
    3. 19:00ユーロ圏小売売上高への対応
    4. 最後に:今夜の市場心理
    5. 勝ち組トレーダーへの最短ルート

本日(1/9)夜の重要経済指標カレンダー【重要度★★以上】

本日2026年1月9日の午後から夜にかけて、市場を大きく動かす可能性のある経済指標が複数発表されます。特に注目すべきは22:30(日本時間)の米国雇用統計とカナダ雇用統計の同時発表です。

発表スケジュール一覧

時間(JST)指標名重要度前回値予想値影響通貨ペア
19:00🇪🇺ユーロ圏11月小売売上高(前月比)★★-0.5%-0.3%EUR/USD, EUR/JPY
22:30🇺🇸米国12月非農業部門雇用者数(NFP)★★★+6.4万人+7.0万人USD全通貨ペア
22:30🇺🇸米国12月失業率★★★4.6%4.5%USD全通貨ペア
22:30🇺🇸米国12月平均時給(前月比)★★+0.1%+0.3%USD(インフレ関連)
22:30🇨🇦カナダ12月新規雇用者数★★★+2.5万人+1.5万人CAD/JPY, USD/CAD
22:30🇨🇦カナダ12月失業率★★6.5%6.6%CAD/JPY, USD/CAD

同時発表のインパクト

22:30の米国・カナダ雇用統計同時発表は、以下の通貨ペアで激しい値動きが予想されます:

  • USD/JPY(ドル円)- 主戦場
  • CAD/JPY(カナダドル円)- 原油価格との相関にも注意
  • USD/CAD(ドルカナダ)- 北米通貨の力関係を示す
  • EUR/USD(ユーロドル)- ドル強弱の影響を直接受ける

市場概況:ドル全面高と円独歩安の背景分析

2.1 現在の為替市場トレンド

2026年1月8日から9日にかけての為替市場は、明確な「ドル買い・円売り」トレンドが支配的です。

ドル高の主要因

  1. 米ISM非製造業景況指数の好結果
    1月8日発表の同指数が54.4と、市場予想(52.3)を大幅に上回りました。これにより米国経済の底堅さが再確認され、米金利上昇を背景としたドル買い圧力が強まっています。
  2. FRB利下げ期待の後退
    堅調な経済指標を受け、連邦準備制度理事会(FRB)による早期利下げ観測が後退。これが長期金利の下支え要因となり、ドル資産の魅力を高めています。

円安の主要因

  1. 実質賃金の大幅減少
    日本の2025年11月実質賃金が前年比-2.8%と大幅減少。日銀が利上げの前提条件としている「賃金と物価の好循環」が遠のいたとの見方から、円売りが加速しています。
  2. 日米金利差の拡大
    現在、日米10年債利回り差は約3%に達しており、キャリートレード(低金利通貨を売って高金利通貨を買う取引)の円売り需要が根強い状況です。

2.2 リスク要因:日本政府の為替介入警戒

ドル円が158円を突破する場合、財務省による為替介入リスクが高まります。過去の介入実績(2022年9月:145円、10月:150円)から、政治的な「防衛ライン」は意識されるべきでしょう。


通貨ペア別テクニカル

3.1 クロス円通貨ペア分析

EUR/JPY(ユーロ円)

現在レート: 183.52円
トレンド: 上昇も力強さに欠ける

  • ドル円上昇に連れ高しているものの、ユーロ自体の弱さ(後述)により上昇角度は緩やか
  • 183.00-184.00円のレンジで推移する可能性
  • 戦略: 様子見推奨。184円接近時はショート検討も

GBP/JPY(ポンド円)

現在レート: 211.44円
トレンド: 極めて強い上昇

  • 日足チャートで連続陽線。ボラティリティが非常に高い
  • クロス円の中で最強の上昇圧力
  • 戦略: ボラティリティを好むトレーダーには212円目標のロング推奨

AUD/JPY(豪ドル円)

現在レート: 105.31円
トレンド: 上昇一服の兆候

  • 4時間足では105.50円付近で頭を抑えられるダブルトップ懸念
  • 中国経済の不透明感と商品市況の調整が重石
  • 戦略: 新規買いは慎重に。105.50円をバックにショートも検討余地あり

NZD/JPY(NZドル円)

現在レート: 90.32円
トレンド: レンジ相場

  • 90.00-90.50円の狭いレンジで方向感欠如
  • 戦略: トレード対象外。レンジブレイクまで待機

3.2 ドルストレート通貨ペア分析

EUR/USD(ユーロドル)

現在レート: 1.1644ドル
トレンド: 下落トレンド入りの可能性

  • 戻り高値を否定して下落。1.1600ドルの重要サポート防衛戦
  • 米欧金利差拡大とユーロ圏経済停滞感がダブルパンチ
  • 戦略: 1.1680ドル付近への反発を戻り売り。ターゲットは1.1600ドルブレイク後の1.1550ドル

AUD/USD(豪ドル米ドル)

現在レート: 0.6680ドル
トレンド: 明確な下落トレンド

  • 4時間足で高値切り下げが継続
  • リスクオフ(株安)とドル高の二重苦
  • 戦略: 0.6700ドルをバックにショート。ドル円上昇時のヘッジとしても有効

米雇用統計(NFP)の詳細予想と通貨ペア別戦略

4.1 各指標の市場コンセンサスと注目ポイント

非農業部門雇用者数(NFP)

市場予想: +6.0万〜7.0万人
前回値: +6.4万人

分析のポイント:

市場予想が「6〜7万人増」と非常に低いハードル設定になっている点が最重要です。これは以下を意味します:

  1. 悪いニュースは織り込み済み: 予想通りまたは若干下回っても市場への悪影響は限定的
  2. サプライズは上方向: 10万人以上なら大幅なポジティブサプライズと解釈され、ドル急騰の可能性

平均時給(隠れた重要指標)

市場予想: 前月比+0.3%
前回値: +0.1%

戦略的重要性:

この指標はインフレの粘着性を測る上で極めて重要です。

  • +0.4〜0.5%に上振れた場合: NFPの数字が多少悪くても「インフレ再燃懸念=利下げ遠のく」と解釈され、強烈なドル買いを誘発
  • ドル円にとっては158円突破の強力な援護射撃となる可能性大

失業率

市場予想: 4.5%
前回値: 4.6%

注目ポイント:

0.1%の改善が見込まれていますが、4.4%まで改善すれば米国経済のソフトランディング成功が意識され、株高・ドル高のリスクオン連鎖が期待できます。


4.2 カナダ雇用統計の重要性

実は今夜、カナダ雇用統計もドル円トレーダーにとって無視できません。

背景

  • カナダ経済は米国との結びつきが極めて強い
  • 原油価格(WTI)の下落影響を受けやすい状態
  • USD/CADやCAD/JPYでのトレードチャンスが生まれる

3つのシナリオ

シナリオ米国カナダ結果推奨戦略
A強い弱い米ドル独歩高USD/CAD買い
B強い強い北米通貨買いCAD/JPY買い(最も上昇期待)
C弱い弱いリスクオフ円買い全般

トレードアイデア:

  • ドル円の158円介入リスクが怖い場合、CAD/JPYロング(カナダ指標良好時)でリスク分散
  • EUR/CADショート(欧州弱・カナダ強の組み合わせ)も有効

4.3 通貨ペア別NFP発表後トレード戦略

① USD/JPY(ドル円)戦略

基本方針: 押し目買い・ブレイク狙い(強気)

シナリオA: NFP > 10万人の場合

  • エントリー: 157.80円ブレイク時
  • ターゲット1: 158.40円
  • ターゲット2: 158.80円(ただし介入警戒で慎重に)
  • ストップロス: 157.30円
  • 注意点: 158.50円付近は介入警戒ラインのため、深追い厳禁

シナリオB: NFP < 5万人の場合

  • エントリー: 156.80-157.00円ゾーンでの押し目
  • ターゲット: 157.50円
  • ストップロス: 156.50円
  • 根拠: 低すぎるハードル設定により、悪材料織り込み済み。押し目は絶好の買い場

介入リスク管理:

  • 158.00円突破後、上昇速度が加速した場合は財務省の「レートチェック」「口先介入」リスクが急上昇
  • 必ずストップロスを設定し、1-2円幅の急落に備える

② EUR/USD(ユーロドル)戦略

基本方針: 戻り売り(弱気)

戦略詳細:

  • 根拠: 米欧金利差の拡大+ユーロ圏経済停滞
  • エントリー: 指標発表後の一時的反発(1.1680ドル付近)でショート
  • ターゲット1: 1.1600ドル
  • ターゲット2: 1.1550ドル
  • ストップロス: 1.1720ドル

重要サポート1.1600ドルの攻防:

このレベルは過去何度も機能してきた強固なサポート。ここでのプライスアクション(反発かブレイクか)が今後のトレンドを決定します。


③ クロス円戦略

基本方針: 様子見またはドル円追随(中立〜やや強気)

注意点:

今夜は「ドル主導」の相場となるため、クロス円はドル円とドルストレートの綱引きにより乱高下しやすい環境です。

GBP/JPY(ポンド円):

  • 推奨: ボラティリティ好きなら積極ロング
  • ターゲット: 212.00円
  • ストップ: 210.80円

EUR/JPY(ユーロ円):

  • 推奨: 様子見優先
  • もし取引するなら: 184.00円接近時のショート検討
  • 根拠: ユーロ自体の弱さ

④ 豪ドル(AUD/USD, AUD/JPY)戦略

基本方針: 売り(弱気)

売り推奨の根拠:

  1. 中国経済の不透明感
  2. 商品市況の調整局面
  3. テクニカルチャートの崩れ(高値切り下げ継続)

AUD/USD戦略:

  • エントリー: 0.6700ドル付近でショート
  • ターゲット: 0.6650ドル
  • ストップ: 0.6730ドル

AUD/JPY戦略:

  • エントリー: 105.50円をバックにショート
  • ターゲット: 104.80円
  • 用途: ドル円ロングのヘッジとしても有効

4.4 発表直後の値動きパターンと対処法

22:30発表直後の数分間は、アルゴリズム取引による激しい乱高下が予想されます。

推奨対応

  1. 成行注文は避ける: スプレッド拡大により不利な約定の可能性
  2. 指値・逆指値を事前設定: 冷静な判断が困難な時間帯
  3. 最初の3-5分は様子見: 初動の方向を確認してからエントリーしても遅くない
  4. ポジションサイズを通常の50%に抑える: ボラティリティ対策

来週(1/12週)以降の展望とリスクシナリオ

5.1 来週の重要イベント

米消費者物価指数(CPI) 発表予定

予定日: 2026年1月13日(火)または14日(水)

市場への影響:

今夜の雇用統計が強い結果となった場合、来週のCPIへの注目度は倍増します。

  • インフレ再燃が確認された場合: FRBの利下げ期待が完全に剥落し、ドル円は160円を目指すトレンドに入る可能性
  • インフレ鈍化が確認された場合: 「強い雇用+低インフレ」の理想シナリオで株高・ドル高のゴールディロックス相場

日銀の動向と政府の為替政策

円安進行時(158円突破)のシナリオ:

  1. 第1段階: 財務省・日銀幹部の牽制発言
  • 「最近の為替の動きを注視している」
  • 「過度な変動は望ましくない」
  1. 第2段階: トーンアップした警告
  • 「断固たる措置を取る」
  • 「常時監視している」
  • この段階で1-2円幅の急落リスク
  1. 第3段階: 実際の為替介入
  • 過去の例から160円前後が介入実施ラインと推測

5.2 3つのメインシナリオ

シナリオ①: 強気トレンド継続(確率50%)

条件:

  • NFP無事通過(予想近辺またはポジティブサプライズ)
  • 来週CPI堅調
  • 日銀が実質的な対応を取らない

展開:

  • ドル円158円台定着
  • 押し目買い戦略の継続
  • 160円チャレンジへ

推奨ポジション: USD/JPYロング(押し目)、EUR/USDショート(戻り)


シナリオ②: 調整局面入り(確率30%)

条件:

  • NFPネガティブサプライズ(3万人以下など)
  • 米長期金利の急低下
  • 日本政府の強い牽制

展開:

  • ドル円155円台への調整
  • 一時的なリスクオフ
  • ただし押し目での買い需要は根強い

推奨ポジション: キャッシュポジション拡大、様子見


シナリオ③: 高値レンジ相場(確率20%)

条件:

  • NFP予想通り
  • CPI前のポジション調整
  • 介入警戒と買い需要の拮抗

展開:

  • 156.50-158.50円のレンジ相場
  • ボラティリティ低下
  • レンジ戦略が有効に

推奨ポジション: レンジ上限売り・下限買いの短期売買


5.3 長期的視点:2026年前半のドル円見通し

上昇シナリオ(メイン)

ターゲット: 160-165円

根拠:

  1. 日米金利差の持続: 日銀の利上げペース遅延vsFRBの高金利維持
  2. キャリートレード需要: 機関投資家の円売り需要は構造的
  3. テクニカル的真空地帯: 158円突破後は160円まで明確な抵抗帯が少ない

下落リスクシナリオ

トリガー:

  1. 米経済の急減速: リセッション入りが明確化
  2. 日銀の予想外の利上げ: 0.5%以上への引き上げ
  3. 大規模為替介入: 政治的な円安阻止の決意表明

まとめ

最優位性の高い戦略

今夜から来週にかけて最も優位性が高いトレードは以下です:

「低ハードルのNFPを利用したドル買い戦略」

具体的には:

  • USD/JPYロング: 押し目買いまたはブレイクアウト
  • EUR/USDショート: 戻り売り
  • AUD/USDショート: トレンドフォロー

リスク管理の絶対原則

1. ストップロスは必須

158円という水準は「テクニカル的な買い」と「政治的な介入リスク」が交錯する微妙なゾーン。必ずストップロスを設定してください。

2. ポジションサイズの調整

通常の50-70%程度に抑え、ボラティリティ急拡大に備えましょう。

3. 分散投資の実践

ドル円だけでなく、EUR/USDやCAD/JPYなど複数通貨ペアでリスク分散を。

19:00ユーロ圏小売売上高への対応

22:30のメインイベント前に19:00のユーロ指標があります。

もし小売売上高が予想を大きく下回った場合:

  • ユーロ全面安→ドル円の上昇エネルギーがさらに増す
  • 「ドル一強」の地合いが整う
  • EUR/USDショートを事前に仕込む好機

最後に:今夜の市場心理

市場は現在「ハードルの低い予想に対するポジティブサプライズ待ち」の状態です。

特に平均時給の上振れには最大限の警戒(=ドル急騰への備え)をしてください。時給+0.4%以上なら、NFPの数字に関わらずドル全面高の可能性があります。


免責事項: 本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。実際の取引は自己責任で行ってください。為替取引には元本割れのリスクが伴います。​​​​​​​​​​​​​​​​