【2026年1月6日午後版】クロス円相場が示す強烈な上昇シグナル――本日午前の「V字回復」から読み解く午後の戦略

【2026年1月6日午後版】クロス円相場が示す強烈な上昇シグナル――本日午前の「V字回復」から読み解く午後の戦略 経済分析

2026年1月6日の東京市場は、午前中に一時的な円買いが観測されたものの、その動きは極めて短命に終わり、午後にかけて全クロス円通貨ペアが力強い反発を見せています。

午前中の値動きを振り返る

朝方、GBP/JPYは一時211.50円付近まで下押しする場面がありました。しかし、この下落は「売り仕掛け」に対する市場の反応を試す動きに過ぎず、強固な買い支えが入ったことで、わずか数時間で211.98円まで回復しています。上昇率+0.316%という数字以上に、そのV字回復の鋭さが市場の買い意欲の強さを物語っています。

同様にAUD/JPYは、105円という心理的節目を明確に突破し、現在105.29円で推移中です。上昇率+0.351%は、クロス円通貨ペアの中でも際立った強さを示しており、オセアニア通貨への資金流入が加速していることを示唆しています。

NZD/JPYは90.76円(+0.302%)、EUR/JPYは183.51円(+0.301%)と、いずれも堅調な推移を維持しています。この「全通貨ペアの同時上昇」は、単なる円安ではなく、リスクオン相場の広がりを示す明確な証拠です。

なぜV字回復が起きたのか――背景にある3つの要因

この劇的な反転には、明確な理由があります。

第一に、年初特有の「1月効果」が作用しています。機関投資家による新規資金配分が、株式や高金利通貨などのリスク資産へと向かう傾向が強まっており、調達通貨である円は売られやすい環境にあります。実際、日経平均株価は52,500円台まで上昇しており、株高が円売りを正当化する構図が鮮明です。

第二に、中国経済の底堅さが確認されました。昨日発表された財新サービス業PMIは52.0と、拡大基調を維持しています。この結果は、中国経済への感応度が高いAUDやNZDにとって追い風となり、オセアニア通貨の上昇を後押ししています。中国リスクへの過度な懸念が後退したことで、投資家はリスクテイクに前向きになっています。

第三に、テクニカル的な節目突破が投機筋の買いを誘発しています。特にAUD/JPYの105円突破は、長期間にわたる上値抵抗を打ち破る重要なブレイクアウトであり、これがショートカバーと新規買いの両方を呼び込んでいます。旧抵抗線が新たなサポートラインへと転換する「ロール・リバーサル」が機能しており、下値は極めて堅固です。

午後以降の見通し:リスクオンの継続と重要イベントへの備え

午前中に確立された上昇トレンドは、午後以降も継続する可能性が高いと考えられます。ただし、今夜24時に発表される米国ISM非製造業景気指数という重要イベントを控えており、その結果次第では相場の方向性が大きく変わる可能性があります。

欧州時間(16時~21時)の展開予測

ロンドン勢の参入により、ボラティリティが高まる時間帯です。欧州投資家は、アジア時間に形成された円売りトレンドに順張りで参入してくる可能性が高く、特にGBP/JPYの212円ブレイクとAUD/JPYの105円台定着を試す動きが活発化するでしょう。

ただし、ロンドン初動では一度「フェイク」の売り仕掛けが入ることもあります。GBP/JPYが211.80円付近、AUD/JPYが105.10円付近まで押し戻される場面があれば、それは絶好の押し目買いチャンスとなります。

NY時間(22時~深夜):ISM指数が運命を分ける

本日最大の注目イベントは、24時発表の米ISM非製造業景気指数です。市場コンセンサスは52.2-52.3ですが、前日の製造業PMIが47.9と予想を下回ったことで、サービス業指標への注目度が一段と高まっています。

強い結果(52.5以上)が出た場合、米国経済の底堅さが確認され、リスクオン相場が加速します。USD/JPYは157円台を目指す展開となり、それに伴ってクロス円も一段高となるでしょう。GBP/JPYは213円到達も視野に入ります。

弱い結果(51.5未満)が出た場合、米リセッション懸念が台頭し、米金利低下からUSD/JPYは155円台へ急落する可能性があります。ただし、ドル安によってAUD/USDやGBP/USDが上昇するため、クロス円の下落は限定的に留まると予想されます。つまり、「ドル安による下押し圧力」と「ストレート通貨高による支え」が綱引き状態となります。

通貨ペア別の戦略:午後に狙うべきエントリーポイント

GBP/JPY:212円の壁を破れるか

現在211.98円で推移するポンド円は、212円という巨大な心理的節目との攻防が続いています。午前中の値動きを見る限り、買いのモメンタムは極めて強く、ブレイクアウトは時間の問題と見られます。

推奨戦略:212.05円を明確に上抜けた段階で順張りロング。または212円ブレイク後のリテスト(211.90-95円への戻り)で押し目買い。ターゲットは212.50円、さらに213.20円を視野に入れます。ストップロスは211.40円に設定し、リスク管理を徹底します。

AUD/JPY:105円台定着で上昇加速

105.29円まで上昇した豪ドル円は、長年の抵抗であった105円を明確に突破しました。この突破は日足レベルでのアセンディング・トライアングル(上昇三角保ち合い)の上放れを意味し、強力な買いシグナルとなっています。

推奨戦略:105.10-105.20円ゾーンへの押し目があれば積極的に買い向かいます。旧抵抗の105円がサポートに転換したことで、下値リスクは限定的です。ターゲットは105.65円、さらに106円の大台突破を目指します。

NZD/JPY:出遅れ修正の可能性

90.76円で推移するNZドル円は、AUDやGBPに比べるとやや出遅れ感があります。しかし、これは逆に言えば「追随上昇の余地がある」ことを意味します。

推奨戦略:AUD/JPYが105.50円を超えて独歩高となる場合、相関性の高いNZD/JPYも91円をブレイクする可能性があります。91.05円超えでの追随ロングが有効です。

EUR/JPY:安定上昇を維持

183.51円で推移するユーロ円は、183円台を回復し安定した上昇チャネルに戻っています。独自の材料に乏しいものの、GBP/JPYの上昇に牽引される形で堅調さを維持しています。

推奨戦略:ボラティリティが相対的に低いため、無理にトレードする必要性は低いです。ただし、GBP/JPYが高値で入りにくい場合の代用ロングとしては機能します。

リスク管理:逆張りは禁物、トレンドフォローが鉄則

現在の市場環境では、逆張り(売り)は推奨されません。株高・円安というリスクオンのトレンドが明確に確立されており、このトレンドに逆らうことは資金効率の観点からも得策ではありません。

押し目を丁寧に拾い、トレンドに乗ることで、大きな利益を狙える局面です。ただし、ISM指数の結果次第では急激な巻き戻しもあり得るため、ポジションサイズの管理と損切りラインの設定は必須です。

まとめ:本日午後の最優先戦略

午前中のV字回復が示すように、市場は明確にリスクオンへと舵を切っています。この流れは、1月効果による資金配分、中国経済の底堅さ、テクニカル的な節目突破という3つの要因に支えられており、一過性のものではありません。

午後の最優先戦略は、「GBP/JPYの212円ブレイク」と「AUD/JPYの105円台押し目買い」です。欧州勢の参入による一時的な押し目があれば絶好の買い場となり、ISM指数が予想通り堅調であれば、さらなる上昇余地が開けます。

トレンドに素直に従い、適切なリスク管理の下でポジションを構築することが、本日午後の成功への鍵となるでしょう。